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ゆれる 感想

こんにちは!今日は西川美和監督の映画「ゆれる」の感想です。眠たいので、ざっくりですが書いていこうと思います。

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西川美和さんの作品を観たのは今回で2度目。1度目は松たか子さんと阿部サダヲさんが主演の「夢売るふたり」です。これはもう阿部サダヲさん目当てで観て、途中から阿部サダヲさんとか関係なくなっちゃった作品です。いい意味で。最後の夫婦の視線の感じにしびれたのを覚えています。「夢売るふたり」は監督が誰とか気にせずだったのですが、今回の「ゆれる」は監督目当てで借りてきました。


すっごい面白かったです!!!!油断してて泣いてしまいました。
最後あたりの昔の映像を観てからの今回の出来事への流れが、もう本当にかっこよくて、悲しくて。最初はもうお兄ちゃんが突き落としたんやろって思っていて、弟が証人として言った時に、よく言った!とか思ってました。だからこそ、昔の映像、本当の事実っていうのがすごい衝撃的でした。お兄ちゃんの腕の傷なんて、もう確実に彼女ともみ合ってついたんやって最初見た時点で決めつけてましたもん。弟がそれを隠すあたりが、現場を見ていて兄をかばおうとしたんだと。
観ていて、弟の心情と一緒に観客の心も考え方もゆれるような作りになっていたのではと思います。橋はもちろんですけど、ところどころにゆれる要素がさりげなくだったりあからさまだったりで、映っているところも素敵だなぁと思いました。

橋から落ちるところの、橋からの無音の風でゆれる木々を映すところは本当にかっこよくて、息をひそめて私も静かにして緊張感持って観ていました。
他にも、面会室?のところでガラス越しに映っている映像もめちゃくちゃかっこよかったです。対面しているのに、手前にお兄ちゃん奥に弟みたいな感じのところです。真横から映像も私はすごい好きです。二人の間にガラスなんて見えなくて、ここはガラスなしの撮影なんかなって思っていたら、弟がガラスを叩いて、ガラスがゆれることで、二人の間に壁があることに改めて気付けました。
あと好きなのは、やっぱり最後のシーンです。「夢売るふたり」でも印象的なシーンていっぱいあったとは思うんですけど、一番に思い出すのは一番最後のシーンです。「ゆれる」でも最後のシーンのインパクトってすごいと思います。私は弟の声に気づいたお兄ちゃんは目線合わせてそっから無視する感じでバスに乗るんやろうなと思っていたんですけど、笑うんですよね!ここにもう鳥肌。あ、ここは笑うんだ。と。笑ってはいるけど、弟の言う一緒に家に帰ろうには応えずバスに乗って行くんじゃないかなと思いました。その後、さっとバスが画面いっぱいになって、お兄ちゃんの顔を隠して終わりっていう、最高にかっこいいです。なんでこんなにかっこいいと思うのかわからないけど、とにかくかっこいい。

奪う弟と奪われる兄。最初のあたりで言っていたけど、弟は兄に嫉妬のような感情があったのではないかと思います。で、兄はそんな弟に気付いていたのではとも。勝手な想像ですけど。
3人姉妹で男兄弟っていうのを近くで見る機会がなかったので、よくわからないけど、男兄弟は女姉妹とはまた違う、関係があるんだろうなぁと思いました。

オダギリジョーさん香川照之さんともに演技最高でした。やっぱり香川照之さん好きやなぁ。木村祐一さんの関西弁が効いていると思いました(笑)最初登場した瞬間、なぜか笑ってしまった、すみません(笑)




観終わって、西川美和さんの作品好きだなぁと思いました。今度は「蛇イチゴ」観たいです!「夢売るふたり」「ゆれる」レンタルじゃなくて買おうか悩み中。